【費用公開】フィリピン移住に必要な貯金額はいくら?ビザから生活費までリアルな数字で計算してみた

導入

「フィリピンに移住したいけど、お金がいくら必要なのか分からない…」

前回の記事でフィリピン移住を決めた10の理由をお伝えしましたが、実際に多くの方からいただいた質問がこれでした。確かに、移住は人生を左右する大きな決断。お金の心配があるままでは、なかなか踏み切れませんよね。

僕自身も移住を検討し始めた当初、ネットで情報を探しても「生活費は安い」「ビザは取りやすい」といった曖昧な情報ばかりで、具体的な数字が見つからずに困った経験があります。だからこそ、今回は僕が実際に調べ上げたリアルな数字をすべて公開します。

この記事を読めば、ビザ取得費用から毎月の生活費、さらには緊急時に備えておくべき資金まで、フィリピン移住に必要な貯金額の全体像が明確になります。「なんとなく不安」から「具体的な計画」へ。一歩前進するための情報を、包み隠さずお伝えしていきます。

移住にかかる「初期費用」を徹底解説

まずは移住前に一度だけかかる初期費用から見ていきましょう。これらの費用をしっかり把握しておけば、移住のタイミングを具体的に計画できます。

ビザ取得費用:選択肢によって大きく変わる

フィリピン移住で最も重要なのがビザの選択です。主要な選択肢と費用を整理してみました:

SRRV(特別居住退職者ビザ)
・預託金:20,000ドル(約300万円)※35歳以上
・手続き費用:約1,400ドル(約21万円)
・健康診断費用:約150ドル(約2.3万円)
・合計:約323万円

13aビザ(結婚ビザ)
・申請費用:約500ドル(約7.5万円)
・書類準備費用:約200ドル(約3万円)
・合計:約10.5万円(※フィリピン人との結婚が前提)

観光ビザ延長での長期滞在
・30日以内:無料
・1〜2ヶ月延長:約3,500ペソ(約1万円)
・3年間の延長費用合計:約15万円

僕の場合、将来的な安定性を考えてSRRVを選択予定ですが、まずは観光ビザ延長で1年間様子を見る計画です。

航空券代:LCCなら大幅節約が可能

LCC(格安航空会社)
・片道:15,000〜30,000円
・往復:30,000〜60,000円
・年間3回帰国想定:約18万円

大手航空会社(JAL・ANAなど)
・片道:50,000〜80,000円
・往復:100,000〜160,000円
・年間3回帰国想定:約45万円

セブパシフィック航空やエアアジアなどのLCCを活用すれば、年間の航空券代を大幅に抑えることができます。ただし、荷物制限や座席の狭さなどのトレードオフがある点は考慮が必要です。

引っ越し費用:荷物の量で大きく変動

最小限の荷物(スーツケース2個程度)
・超過手荷物料金:約2万円
・現地での家具購入:約10万円
・合計:約12万円

中程度の荷物(段ボール10箱程度)
・国際宅配便:約8万円
・現地での家具購入:約5万円
・合計:約13万円

多めの荷物(コンテナ利用)
・海上輸送費用:約30万円
・通関手続き費用:約5万円
・合計:約35万円

僕は最小限の荷物で移住し、現地で必要なものを揃える方針です。フィリピンでは家具付きのコンドミニアムも多いため、初期コストを抑えやすい環境が整っています。

毎月の「生活費」をシミュレーション

初期費用の次に重要なのが毎月の生活費です。ここでは3つのライフスタイル別に詳細な内訳をシミュレーションしてみました。

節約プラン:月8万円での生活

家賃:35,000円(スタジオタイプ、BGC周辺)
食費:20,000円(自炊中心、週1回外食)
交通費:8,000円(ジープニー・バス中心)
通信費:3,000円(Wi-Fi+モバイルデータ)
光熱費:8,000円(エアコン控えめ使用)
雑費:6,000円(日用品・娯楽費)
合計:80,000円

この生活レベルでも、日本での一人暮らしと比較すると十分快適に過ごせます。ただし、エアコンの使用を控えたり、現地の交通手段を使いこなす必要があります。

標準プラン:月12万円での生活

家賃:50,000円(1ベッドルーム、マカティ地区)
食費:35,000円(外食中心、週1回日本料理)
交通費:15,000円(タクシー・Grab多用)
通信費:3,000円(高速Wi-Fi+無制限プラン)
光熱費:12,000円(エアコン常時使用)
雑費:5,000円(映画・カフェなど)
合計:120,000円

僕が目標としているのがこの標準プランです。日本での生活とほぼ同等の快適さを保ちながら、大幅なコストダウンが実現できます。

快適プラン:月18万円での生活

家賃:80,000円(2ベッドルーム、高層コンドミニアム)
食費:50,000円(高級レストラン・日本料理多め)
交通費:20,000円(タクシー中心・車所有検討)
通信費:5,000円(複数回線・高速プラン)
光熱費:15,000円(エアコン24時間稼働)
娯楽・旅行費:30,000円(月1回国内旅行・趣味)
合計:200,000円

このレベルになると、日本の大都市圏での生活よりも豪華な暮らしが可能になります。将来的に収入が安定すれば検討したいプランです。

最低限用意すべき「緊急時資金」

移住で最も重要なのがリスク管理です。予期せぬ事態に備えて、最低限の緊急時資金を確保しておくことが成功の鍵となります。

医療費・健康関連:30万円

海外旅行保険でカバーされない部分や、保険の適用外となるケースに備えて、30万円程度の医療費を確保しておくことをお勧めします。フィリピンの医療費は日本より安いとはいえ、私立病院での治療や緊急手術となると数十万円かかることもあります。

また、持病の薬や定期検診など、継続的な医療費も計算に入れておく必要があります。僕の場合、年間約10万円の医療費を想定しています。

帰国費用:50万円

「どうしても日本に帰らなければならない」事態に備えて、帰国費用として50万円を確保しています。これには以下が含まれます:

航空券代:10万円(緊急時は高額になる可能性)
日本での初期費用:30万円(賃貸契約・引っ越し費用)
当面の生活費:10万円(仕事が見つかるまでの生活費)

この資金があることで、「失敗したらどうしよう」という不安を大幅に軽減できます。

ビザ関連・予備費:20万円

ビザの更新費用や、法律改正による追加費用、その他予期せぬ出費に備えて20万円を確保しています。フィリピンの法律や制度は変更されることがあるため、柔軟に対応できる資金が必要です。

緊急時資金の合計:100万円

これらを合計すると100万円となります。この金額は一見多く感じるかもしれませんが、海外移住におけるセーフティーネットとして絶対に必要な投資だと考えています。

まとめ

ここまでの計算をすべてまとめると、フィリピン移住には以下の資金が必要となります:

初期費用:30〜50万円(ビザ・航空券・引っ越し)
年間生活費:96〜240万円(月8〜20万円×12ヶ月)
緊急時資金:100万円

【結論】フィリピン移住には、合計で230〜390万円程度必要

僕の場合、標準プランで計算すると:
・初期費用:40万円
・年間生活費:144万円(月12万円)
・緊急時資金:100万円
合計:284万円

この計算は僕のあくまで個人的なシミュレーションです。実際の費用は、選択するライフスタイルや為替レート、現地の物価変動によって変わってきます。でも、この数字を基準に、あなた自身の状況に合わせて調整していけば、より具体的な移住計画が立てられるはずです。

「300万円弱あれば、リスクを抑えながらフィリピン移住に挑戦できる」─これが、僕が数ヶ月かけて調べ上げた結論です。決して安くない金額ですが、人生を変える投資として考えれば、決して高すぎる金額ではないと思います。

大切なのは、この数字を知ることで「なんとなく不安」から解放され、「具体的な目標」を持って準備を進められることです。貯金目標が明確になれば、あとは計画的に準備を進めるだけです。

次回は、実際に移住準備を始めるにあたっての具体的な手順についてお話しします。「いつ」「何を」「どんな順番で」進めていけばよいのか、僕が実践している移住準備のロードマップを詳しく解説する予定です。ぜひお楽しみに!

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